記事の対象者と解消できるお悩み
【対象者】
初中級データアナリスト
【興味関心】
- 旅行業界のトレンド
- 海外旅行の動向
- 旅行者の行動分析
- 観光客のニーズ
- 新規事業のヒント
- データに基づいた戦略策定
【解消できるお悩み】
- 旅行業界の最新トレンドを把握したいけど、どこから情報収集すれば良いか分からない…
- 海外旅行の需要や人気 destinations の変化を知りたい
- 旅行者の行動パターンを分析して、サービスを改善したい
- 今後の旅行需要を予測し、ビジネスチャンスを掴みたい
- データ分析で、より効果的な旅行ビジネス戦略を立案したい
記事作成者
【人物】株式会社志庵 代表取締役 佐藤 光 起業6年目
【経歴】株式会社光通信➜光通信同期と起業➜データアナリスト転職➜SaaSで2度目起業
【会社実績】
SaaS 資金調達無しARR2億円
SaaS GMV200億円
【内容】自社AaaSであるStruccle、webスクレイピング、BigQueryに関する記事を作成
各種用語
- ARR(Annual Recurring Revenue)
- サブスクリプションサービスの年間売上※当社はSaaS売上
- Struccle(ストラクル)
- 株式会社志庵が独自開発しているAaaS
- AaaS(アース)
- Data Analytics as a Serviceの意
- SaaS(サース)
- Software as a Serviceの意
- GoogleCloudPlatform
- Googleが提供するクラウドプラットフォーム。この中に様々なサービスが存在する。
- GCP(ジーシーピー)
- GoogleCloudPlatformの略
- BigQuery(ビッグクエリ)
- 上記GCPの中に含まれるデータ分析基盤サービス
- SQL(エスキューエル)
- データベースを操作するプログラミング言語
- クエリ
- SQLで記述した命令文
- クエリ例)
- SQL構文のクエリ⬇
SELECT item_name, price FROM sales_table where price >= 1000;
- 上記クエリ(命令文)の意味としては「売上テーブル(sales_table)から価格(price)が1000円以上の商品名(item_name)と価格(price)を抽出する」
- SQL構文のクエリ⬇
- ペタバイト
- データの単位 ペタバイト=1000テラバイト=約100兆行のデータ
概要
旅行業界は、常に変化する顧客の嗜好やトレンドに敏感に対応していく必要があります。世界中の人々がどこへ旅行し、どのような体験を求めているのか、データに基づいて分析することは、旅行業界のビジネス戦略にとって非常に重要です。
Google Cloudのデータウェアハウス「BigQuery」は、その強力な分析機能と豊富な公開データセットを活用することで、世界旅行のトレンド分析を可能にします。この記事では、BigQueryを使って旅行データを分析し、旅行トレンドを可視化する方法を、具体的な例を交えながら解説します。データ分析初心者の方でも、BigQueryを使えば、旅行業界の最新動向を把握し、ビジネスに役立つインサイトを得ることができるでしょう。
目次
- BigQueryで旅行データ分析を行うメリット
- 旅行トレンド分析に役立つBigQueryの無料公開データセット
- BigQueryで旅行トレンドを可視化する手順
- BigQueryを使った旅行トレンド分析例
- FAQ:BigQueryに関するよくある質問
- まとめ:BigQueryで旅行業界の未来を予測しよう!
1. BigQueryで旅行データ分析を行うメリット
BigQueryは、旅行データ分析に最適なツールです。その理由は、以下の様なメリットがあるからです。
- 大規模データの高速処理: 膨大な旅行データを高速に分析できるため、世界規模の旅行トレンドを把握するための分析を効率的に行えます。
- 様々なデータソースとの連携: 公開データ、自社データ、外部データなど、様々なデータソースと連携できるため、旅行トレンド分析に必要なデータを統合的に分析できます。
- 豊富な分析機能: SQL、機械学習、地理空間分析など、高度な分析機能を利用できるため、複雑な分析にも対応できます。
- コストパフォーマンスの高さ: 従量課金制なので、必要な時に必要なだけ利用でき、コストを抑えられます。
- 高いセキュリティ: Google Cloudの強固なセキュリティ基盤により、安心してデータを管理できます。
2. 旅行トレンド分析に役立つBigQueryの無料公開データセット
BigQueryには、旅行トレンド分析に役立つ様々な無料公開データセットが用意されています。以下は、その一例です。
- OpenAQ: 世界中の大気質データを収集したデータセットです。都市別の観光客数と大気質の関係性を分析する際に役立ちます。
- GitHub Repos: GitHub上のリポジトリのデータセットです。旅行関連のオープンソースプロジェクトを分析し、最新の技術トレンドを把握するのに役立ちます。
- Wikipedia: Wikipediaの記事データを分析できます。観光地に関する情報や歴史、文化などを分析する際に役立ちます。
3. BigQueryで旅行トレンドを可視化する手順
BigQueryで旅行トレンドを可視化する手順は以下の通りです。
3.1 1. データ加工
収集したデータは、分析しやすいように加工する必要があります。例えば、データのクリーニング、変換、集計などを行います。BigQueryは、SQLを使ってデータ加工を行うための様々な関数を提供しています。
3.2 2. データ分析と可視化
加工したデータに対して、SQLクエリを使って分析を行います。旅行先の popular な都市、旅行時期の傾向、旅行者の属性、旅行にかける費用など、分析したい項目を明確にした上で、BigQueryでクエリを実行し、結果を取得します。取得したデータは、Data Studioなどのデータ可視化ツールを使って、グラフやチャートで表現することで、視覚的に分かりやすく分析結果を把握できます。
3.3 3. 考察と分析結果の活用
可視化された分析結果に基づいて、旅行トレンドを考察します。どのような旅行が人気なのか、どのような層が旅行をしているのか、旅行業界の現状と課題は何かなどを分析し、レポートにまとめます。分析結果を基に、新たな旅行商品の開発、ターゲット顧客への効果的なマーケティング戦略、旅行サービスの改善など、ビジネス戦略に活かしましょう。
4. BigQueryを使った旅行トレンド分析例
ここでは、BigQueryの無料公開データセット「OpenAQ」を使って、簡単な旅行トレンド分析例を紹介します。OpenAQデータセットには世界中の大気質データが情報が格納されています。
BigQuery分析例:都市別の大気質ランキング
旅行者は旅行先の空気の状態が気になるものです。
このクエリは、都市別の大気質ランキングを作成します。ここでは、PM2.5の平均値が低い都市を、空気のきれいな都市として上位に表示します。
SELECT
city,
country,
AVG(value) AS avg_pm25, -- 都市ごとのPM2.5平均値
COUNT(*) AS measurement_count -- 測定回数
FROM `bigquery-public-data.openaq.global_air_quality`
WHERE pollutant = 'pm25' -- 汚染物質をPM2.5に限定
GROUP BY city, country
HAVING measurement_count >= 100 -- 測定回数が100回以上の都市を対象とする
ORDER BY avg_pm25
LIMIT 10;
【BigQuery SQLコード解説】
- WHERE 句で汚染物質をPM2.5に限定します。
- AVG(value) で都市ごとのPM2.5の平均値を計算します。
- COUNT(*) で測定回数をカウントします。
- HAVING句で測定回数が100回以上の都市に絞り込みます。これは、測定回数が少ない都市では信頼性が低い可能性があるためです。
- ORDER BY 句でPM2.5の平均値の昇順に並べ替え、PM2.5が低い都市を上位に表示します。
- LIMIT 句で上位10件を表示します。
【世界旅行データ分析への活用例】
- このランキングを地図上に可視化することで、空気のきれいな都市を視覚的に把握することができます。
- 年ごとのランキングの変化を比較することで、大気質の改善傾向や悪化傾向を把握することができます。
- 旅行者は、この情報をもとに、大気質を考慮した旅行先選びをすることができるようになります。
5. FAQ:BigQueryに関するよくある質問
Q1. BigQueryの無料枠を超えて利用すると、どのくらい費用がかかりますか?
A1. 無料枠を超えた場合、従量課金制で料金が発生します。料金は、処理したデータ量やストレージ容量などによって異なります。詳しくは、BigQueryの料金ページをご確認ください。
Q2. BigQueryで使えるSQLは、他のデータベースと同じですか?
A2. BigQueryは標準SQLをサポートしており、他のデータベースで学んだSQLの知識を活かすことができます。ただし、BigQuery独自の関数や構文も存在するため、BigQueryのドキュメントで詳細を確認することをおすすめします。
Q3. SQLの学習には、どのような教材がありますか?
A3. SQLの学習には、オンライン学習サイト、書籍、動画教材など、様々な教材があります。初心者向けの教材から、上級者向けの教材まで、レベルに合わせて選ぶことができます。Googleが提供するBigQueryのチュートリアルもSQLの学習に役立ちます。
6. まとめ:BigQueryで旅行業界の未来を予測しよう!
BigQueryは、旅行データ分析に最適なツールです。BigQueryの高速な処理性能、豊富な分析機能、そして無料公開データセットを活用することで、世界旅行のトレンドを分析し、可視化することができます。データ分析に基づいた戦略策定は、旅行業界のビジネス成功に大きく貢献するでしょう。ぜひ、BigQueryを使って旅行業界の未来を予測してみましょう!
BigQuery導入サポート、転職検討中の方はお問い合わせフォームからご相談くださいませ。
誠心誠意精一杯対応いたします。
【参考URL】
GoogleCloudPlatform:https://console.cloud.google.com/welcome/new
BigQuery:https://cloud.google.com/bigquery?hl=ja
BigQueryリリース情報:https://cloud.google.com/bigquery/docs/release-notes
BigQuery料金:https://cloud.google.com/bigquery/pricing
BigQuery料金無料枠:https://cloud.google.com/bigquery/pricing?hl=ja#free-tier
Google Cloud活用事例:https://cloud.google.com/customers/index.html?hl=ja#
Looker Studio:https://cloud.google.com/looker-studio?hl=ja
Looker Studioサンプル:https://cloud.google.com/bigquery/docs/visualize-looker-studio?hl=ja